中国語研究所(1日5分中国語)

語学がむずかしいのは、学問にしてしまったから

中国語まとめサイト”語学は、勉強ではなくスポーツ”

なぜ日本人は外国語が苦手なのか? その2

前回は、世の中はいろいろと複雑で、言語もその複雑な世界の中に含まれており、不条理がまかり通っていると言うことをかいたつもりです。伝わってますかね・・・。今回はどのように勉強すると外国語が身につくのかを考えて見たいと思います。

日本は、暗記中心の外国語学習をしています。

文法とか単語を暗記して会話のときに使えば、会話できるんじゃないんですか?

会話できることは、出来るんですが、発語までに時間がかかり、相手はイライラしてしまいます(特に外国人は)。私も中国に留学の経験がありますが、その際、友人が気を使って大学時代の友人と遊ぶ機会を作ってくれました。留学して数日を過ぎた頃だったので、緊張もあり、相手が話しかけてくれたとき、言葉が出るまでだいぶ時間がかかりました。すると「英語ならできる」と聞かれましたが、それも出てこず、そのまま固まってしまいました。コミュニケーションは、キャッチボールとよく言われますが、数秒のラグがイライラにつながります。このタイムラグに付き合ってくれるのは親しい友人くらいのものでしょう。

すぐに返事を返すなんて外国語の場合なかなか難しいと思うけど

こう思ってしまうのが、日本の語学教育の弊害なんです。よく考えてみてください。言葉が考えて話さなければいけないレベルの難しいものなら母国語でも会話に支障が出てくるはずです。でも、母国語で会話に困る人はあまり?いませんよね。それは、言葉自体がパターン化され、考えなくても言葉が頭から出てくる状態になっているからです。

現在の日本の語学教育は、脳の海馬というところを使った教育が中心となっています。しかし、バイリンガルの人は、海馬でなく左脳に言語野というものを形成しています。喋れる言語の数だけ言語野をもっているのです。

海馬:記憶をつかさどる脳の部位で、脳に記憶を保持するための役割を果たしています。

 

言語野は、運動性言語中枢(ブローカ野)と感覚性言語中枢(ウェルニッケ野)などで構成されています。運動性言語中枢は、言語処理特に自発的な話し言葉をコントロールしています。つまり、口を動かして発話をする機能を担っているところになります。なので、ここを損傷してしますと、言葉を理解しても発語ができない状態になります。運動性言語中枢を訓練すれば、発話ができるといることです。機械的

なぜ機械的にと書いたかというと、運動性言語中枢の訓練だけでは、言葉を理解するところまではできないからです。そこで、必要となるのが感覚性言語中枢となります。感覚性言語中枢は、言語理解をつかさどる部分で運動性言語中枢と一緒に鍛えることで意味を理解し発語できるようになるわけです。私にも経験がありますが、運動性言語中枢と感覚性言語中枢が発達すると耳に入ってきた言葉が考えることなく理解できるようになるのです。

そんな状態になればすごいけど、どうやったら身に着けられるんですか?

それは、四六時中ネイティブと交流をもてる環境に身を置く、要は、中国語圏に留学することです。

それができれば苦労ないんじゃないですか?留学だってお金かかるし

完ぺきではないですが、日本国内でもそれに近い環境をつくることができます。現在YOUTUBEやHULUなど中国語のドラマはたくさん配信されています。それで、まずはヒヤリングを練習することです。最初は30分以内の短いものからはじめ、慣れてきたら時間を増やすという形でヒヤリングの練習を始めるといいと思います。人は、未知の言語でも理解できるようになる能力を持っています。好きな俳優さんを見つけて毎日少しずつでも見るようにしてください。最初は辛いかもしれませんが、映像があるので中身がぜんぜんわからないと言うことはないと思います。数か月すると何度か聞いたフレーズがいくつもでてくると思うのでそのフレーズをなんども口に出してみてください。この段階にきて初めて参考書や辞書の登場です。なんとなく理解していたものが、正解なのかそうでないのか?正解でなければ、そこで修正すればいいのです。「勉強は嫌い」と思う人は、そのままオンライン中国語会話に突入してもいいでしょう?間違いながら覚えていくのも悪くありません。私も暗記型学習を長くしてきました。非常に無駄なことをしてきたと思っています。よくよく考えて見ると私たちも子供のころからテレビのキャラのセリフを真似たり、漫画や本を読んで言葉を覚えてきたのです。それをそのまますればよかったんですよね。教科書は、数か月後に確認程度に使ってみるのがいいでしょう。それでは、今日は ここまで!!