中国語研究所(1日5分中国語)

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中国の子供はどう中国語をおぼえるのか その27 介詞

 

 

「中国の子供はどう中国語をおぼえるのか」この本を通して中国語学習のヒントをえるその27回目です。

今回は、介詞のお話です。介詞の特徴は、それ自身が動詞としての意味を持っていることです。

たとえば、给(あげる),把(つかむ),被(被る),跟(ついていく),在(いる)などがそれにあたります。

京京ちゃんも2歳になると、動詞を介詞として使うようになります。

你看,那个电视在姥姥家也有!(ほら、あのテレビ、おばあちゃん家にもあったね!)

おいしいお菓子なんか食べたとき、「これどこで買ったきたの?」なんてのもこの在が使えます。

这是在哪儿买的呀?

在と同じようによく使うのがです。京京ちゃんは、まだ小さいのでいろいろな人が物をくれます。そこで、筆者が白雪公主是谁给你买的呀?と京京ちゃんにたずねると

是爸爸给我买的。(パパが買ってくれた。)と答えます。このやり取り、簡単ですが、すごく大事です。”谁给你买的”の部分を入れ替えてそのまま使っています。これ考えずに反射的に出てくるので早いんですよね。考えるのでなく感じるんですよ。

介詞を使えるのはいいのですが、「教えてもらう」という表現をするとき、京京ちゃんは、”给我教”と言ってしますんです。「なんかいいんじゃないの」なんて思ってしまいそうですが、正解は”教给我”です。このような表現は、教のほか「借,送,寄,卖,交」などがあります。私は、個人的に思うのですが、先生になるのでなければ、文法の理屈で覚えるのではなくこういうものと受け入れるのが、中国語上達には早いのではないかと思っています。日本語も文法的に解説してと言われると困る人が多いのではないでしょうか?これ、英語教育の弊害です。(笑)

京京ちゃんは、三歳ごろから自立心が芽生え”让我”を使うようになります。”让我自己弄(わたしにやらして)”なんて感じです。”让我”を使った表現は、

让你久等了。(お待たせしました。)

让我想想。(ちょっと私に考えさせて)

など日常会話で頻出です。

次に出てくるのは、被なのですが、子供が理解するには難しく、筆者は京京ちゃんに話しかけるときは、”把・・・给・・”を使って話しかけるそうです。たとえば

你把玩具都给收拾好。(おもちゃをちゃんと片付けなさい。)という感じです。この把は、いま、目の前にある具体的なものや人、または話題としている特定の人に対してなんらかの処置を施すことを表現するときに用います。こういった言い回しも初学者にはいいかもしれません。会話なんて話しているうちに以前はむずかしいと思うものでも知らず知らずのうちに使えるようになっているものです。

今日は、介詞についてお話しました。介詞も理屈で覚えるのではなく、文章として口に覚えさせるのが重要です。文法は重要だと思いますが、語順を覚えるのに重要というだけです。細かい理屈は、置いておいてたくさん口に出しましょう。”我跟你说一句,说说说!”では、また次回!